死別の哀しみをわかちあう会、とは

昨年の4月からはじめた「死別の哀しみをわかちあう会」も一年が経ちました。あっという間でしたね。はじめの数ヶ月は参加者がいたりいなかったりで、開催ができないこともありました。でも、継続するって大事ですね。今では毎月4名ほどの方々にご参加いただいています。その月にもよりますが、リピートしてくださる方が新しく参加してくださる方よりも少し多くいらっしゃいます。一度参加して哀しみが消えるなら、そんなにいいことはありませがんが、実際はそんなことはありません。ですから、是非何度も足を運び、胸の内を語っていただきたいと思っています。


わかちあいの会というのは、死別を経験した当事者同士が集まり、自分の胸の内を語り他の参加者の語りを聴きあう会です。語ることで胸につかえていた哀しみや苦しみを吐き出すことで心が軽くなることを感じていただけると思います。そして、他の人の語りを聴くことで、自分一人の苦しみから解放されることも感じていただけるでしょう。もちろん、哀しみは人それぞれなので共感できる部分もあるでしょうし、そうでない部分もあるかもしれません。でも、それぞれがそれぞれの哀しみを抱えていることを知ることは、あなたの気持ちをきっと楽にすると思います。アドバイスをすることはありません。進む道に迷っていたり、これからの生き方に悩むことも多いでしょうけれど、語りを重ねることで、やがて自らが何かしらの気づきを得ていただけると信じています。


語る内容は死別にまつわることでしたら、どんなことでも構わないのです。あなたが語りたいことを語っていただけます。死別にまつわる感情には、悲しみや苦しみだけじゃなく、ほっとしている、嬉しい、などの複雑な感情があるものです。死別して嬉しいなど不謹慎で誰にも話せない、と思っている方もいるのです。でもそう感じているあなたの真実はそこにあります。それが話せなかったから苦しいのです。人が亡くなるというのは、それに至るまでには様々なエピソードがありますから、そんな胸の内を語れる場所がわかちあいの会なのです。


参加者の皆さんのとても大切で繊細なお話を聴く場所ですから、お約束していただいていることもあります。この場所で見聞きしたお話は口外してはいけないこと、参加者全員に対して敬意を払い、批判したりアドバイスしたりしないこと、せっかく参加したのだからと今の気持ちに反して無理にお話ししてはいけないこと、の3つです。

お話を聞いていると、つい自分の経験に基づいたアドバイスをしたくなることもあるでしょう。また、共感の気持ちを大きく表現したくなったりすることもありでしょう。でも、全員が同じ気持ちでいるわけではないのです。ここでは、ただひたすら静かに耳を傾けることが大事です。また次も参加したいなと思えるのは「ここに来てよかった」と感じるからこそです。そう感じられるのは、誰にも批判されず、共感できない自分を責められず、ただこの安全な場所で似た経験をした人たちと過ごし、ほんのわずかでも癒しを得ることができてこそです。


参加したいけど一歩が踏み出せない人もいらっしゃることでしょう。お気持ち、わかります。でもどうぞご心配なさらずに参加してみてください。とてもあたたかく、穏やかな場所であることを知っていただけると思います。気候が良くなってきたので、今年は緑に囲まれた中でのわかちあいの会もいいなと思っています。


あなたの人生はまだまだ続きます。それは気の遠くな来るような長さで、あなたは途方に暮れているかもしれませんね。その人生をどう生きていくのかは、日々を積み重ねることで見つけていくことができるでしょう。だから、不安になりすぎる必要も、目標を持たなければと意気込む必要もありません。ゆっくりと時間をかけて見つけていきましょう。まずは、哀しみの中にいるあなた自身を癒すことからです。

「死別の哀しみをわかちあう会」でお会いしましょう。


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哀しみを癒すサロン and new you

あなた今、大切な人を亡くし 深い哀しみの中にいることでしょう ここはあなたの胸の内を打ち明けられる場所 一人で抱えてきた辛さ、怖さ、苦しさ、哀しみ・・・ 心のままに言葉にしてみましょう あなたはこれからの人生を、 その哀しみと共に歩んでいきます 不安なことも多いでしょう 大丈夫、 亡くなった大切な人はいつもあなたの側にいて、 あなたを応援していますよ そんなことも一緒に話していきましょう